私は23歳の女、名前は美咲。彼女、彩花とは初めて職場で出会った。彼女は20歳で、新入社員として私のチームに配属された。その初々しさと笑顔が眩しくて、最初から心を奪われてしまった。
初めての共同作業は、季節の展示会の準備だった。彩花は一生懸命で、誰よりも早く出勤し、遅くまで残業していた。そんな彼女の姿を見ているうちに、いつしか私たちは自然と一緒に過ごす時間が増えていった。彼女と過ごす日々は楽しくて、彼女の笑顔が私の心を癒してくれた。
2年間の交際は、まるで夢のようだった。彼女との旅行、共に過ごす週末、そしてお互いの家族と会う機会も増え、私たちは確かに深く愛し合っていた。彩花と過ごす時間は、私にとってかけがえのない宝物だった。
しかし、先週のことだった。彩花から「話がある」と言われ、いつものカフェで待ち合わせた。彩花の表情はいつもと違い、どこか曇っていた。そして、彼女は静かに話し始めた。「最近、色々考えてたんだ。でも、もう自分の気持ちが分からなくなったの。好きかわからなくなって、このまま付き合っていてもお互い幸せじゃない気がする。だから、お別れしよう」と。
その言葉が耳に入った瞬間、私は何も言えなかった。涙が止まらず、彼女の前で泣いてしまった。彩花は私の手を握りしめてくれたが、その温もりが今までの関係を断ち切るような気がして、さらに涙があふれた。
彼女を失った今、私は毎日が空虚で、生きる意味を見失っている。ベッドから起き上がることさえ辛くて、仕事に行くのも億劫だ。彼女の笑顔、彼女の声、彼女との思い出が頭から離れない。もうこんなに愛せる人は二度と現れないと思うと、絶望の淵に立たされている気分だ。
周りの友人たちは「時間が解決してくれるよ」と励ましてくれるが、その言葉を信じるのが難しい。時間が経てば、彼女との思い出が色あせるのか、それともこの痛みがいつか和らぐのか、今は何も見えない。
それでも、前を向かなければならないことも分かっている。どれだけ苦しくても、一歩ずつ進んでいくしかない。彼女との思い出を大切にしながら、新しい自分を見つけていくしかないのだろう。彼女が教えてくれたこと、彼女と過ごした時間を胸に、私はまた歩き始める。どんなに辛くても、希望の光を見つけるために。
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